2016-01-01から1年間の記事一覧
M-1という大会、それに漫才師への愛と敬意を込めた、自分なりの真摯な感想です。偉そうな知ったかぶりみたいなことばかり書いていますが、僕は決勝進出したしないに関わらず、プロの漫才師のすべてを激しく尊敬しています。 ① アキナ 「大人びた5歳児」のキ…
"Tangled up in blue" 【原文】Early one mornin’ the sun was shinin’I was layin’ in bedWond’rin’ if she’d changed at allIf her hair was still redHer folks they said our lives togetherSure was gonna be roughThey never did like Mama’s homemade…
来週ボブディランのライブに行くので予習をかねて歌詞を和訳。 "She Belongs To Me" 【原文】 She's got everything she needsShe's an artist, she don't look backShe's got everything she needsShe's an artist, she don't look backShe can take the da…
R-1ぐらんぷり2016で優勝を飾ったハリウッドザコシショウ。ネット上では彼の優勝を讃える言葉ももちろん多くあったものの、逆に「何が面白いのかわからない」「ただ怒鳴ってるだけ」というような否定的意見も散見された。僕自身は、獣性の解放とでもいうべき…
ジャズミュージックの世界ではテンポの速い曲が流行したあとテンポの遅い曲が流行ったという歴史があるのを聞いたことがあるが、同じように、ネタのテンポの遅速という側面から漫才の歴史を説明することもできる。 かつて島田紳助は、当時主流だった漫才のテ…
コントと漫才の違いとはなんだろう。 動きの少ないのが漫才??衣装を着るのがコント??いろいろな考え方があると思う。僕がなんとなく思っている区別の仕方はこうだ。漫才とはセンターマイクの前に立った素(す)の芸人が主役になる表現形態であり、コント…
漫才の設定にもいろいろあるが、世にも特異なキャラクターなりシチュエーションなりのアイデアを思いつくことができれば、「デート」「医者」「美容院」など目新しさのない設定を持ち出すよりも当然アドバンテージを得られるのは事実だろう。笑い飯の「鳥人…
2003年のM-1グランプリで千鳥が初めて決勝の舞台に立って以来、僕は数多くの千鳥の漫才を見てきた。彼らのネタは良くも悪くも野蛮だ。初期(2009年ごろまで)の彼らのネタは特に荒削りなものが多かった。冒頭に提示する発想は奇抜ではあるものの、あえて大き…
マヂカルラブリーの漫才は不穏だ。 ツカミからしてそうだ。ツカミというのは登場してセンターマイクの前に立った瞬間に観客を自分たちの世界へ引き込むための装置であり、「麒麟です」「お兄さんトレンディだね、うーんトレンディエンジェル」「小木です、矢…
少々乱暴に言えば、2001年から10年続いたM-1グランプリは笑い飯のための大会であった。彼らは2002年にいわゆる"ダブルボケ"漫才で決勝の舞台に登場し、2003年に「奈良県立歴史民俗博物館」のネタで旋風を巻き起こしたが、惜しくも優勝は逃した。この2003年の…
ブラックマヨネーズの漫才を見るたびに、良い漫才師は「ボケ」「ツッコミ」などという形式的な役割分担を超えてくるのだなと思い知らされる。彼らのネタは後半になるともうどっちがボケでどっちがツッコミなのか分からなくなることが多い。それもそのはず、…
自分たちオリジナルのパターン(形式)をもちたがる漫才コンビは多い。良い鋳型を発明すれば、あとはそこにボケやシチュエーションを流し込めばいくつでもネタは出来上がる。コンビの名詞代わりにもなるし、お客さんもそれを求めてネタを見るだろうからwin-w…